定額給付金は「悪」なのか?
2009-01-13


定額給付金、「誤解ある」=世論調査の不支持に−鳩山総務相
1月13日10時27分配信 時事通信
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さて、色々批判されている定額給付金。
でも、ちょっと待って欲しい。本当に定額給付金は「悪」なのでしょうか?

……まず、負の面から見てみたいと思います。

私が考える、「負」と思われる点は1点だけです。

それは、この戦略が「小規模財力を広範囲に投下(絨毯爆撃)し、それぞれが小規模ながらに動き始める事によって全体をゆっくりと動かそう」という「緩やかな経済回復」を狙っているところにある点です。

これについては、平常時であれば「緩やかな回復」でもよいのですが、今、これだけの急激な変化を迎えている状況では、同時に「激しい変化」を引き起こすための戦略も必要だと考えます。
したがって、同時に「戦力の集中」「資本の集中投下」による急激な局面変化・1点突破戦略が必要だと考えます。

ただしこれは、『だから定額給付金は不要・無用だ』という話ではありません。
あくまで同時に(または連続して)複数のプロジェクト(緩やかな展開と急激な展開による波状戦略)を実行し、相乗効果による経済回復をすればよいだけなので、『「定額給付金のみの対策」では不足だ』という事です。
(実際には、「緊急対策」も出てはいるのですが、アピール不足というか、まあ政権批判しかしない連中が、それを伝えないので一般の人には伝わらないというのが真実ですが。
……そういう部分では「緊急対策」を載せていない、このサイトも問題ですね、大きく反省。)

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 多くの批判記事を読む限り、「単発的な戦略」視点でしか話をしていない。野党もその批判しかしていない。
「定額給付金」という広範囲戦略か、「短期雇用保障」・「雇用保護」という局地戦略の『どちらが正しいか』という二者択一という視点でしか話をしていない。

これは、とてもおかしな話だと思います。

本来なら、「広範囲への展開」と、「特に重点目標への集中」は同時(または連続して)行う事がベストのはずです。

「定額給付金」という広範囲戦略は理解した。じゃあ次の集中戦略はどうするのか?という思考があってもいいはずです。

ところが批判組には「次」が無い。

まあ、「重点目標への集中」が先になってもいいでしょう。
どちらが先か?というのは色々な考え方があってもいいですから。

では、「重点目標の集中」を先に行う。
……その「次」は?

これが何も出ていない。

「単発的・集中的資本投下」だけにこだわって、その先が無い。
これは異常です。

 どの企業でも、一つの戦略を考えた時、それが成功・失敗どちらでも「その次の手」まで考えています。
 考えず、「とりあえずやってみて、成果を見てから次を考えよう」などという企業はありません。(あっても発展しません)
 これは、経営論・運営論の基本のはずです。

 なのに、その「ネクストプラン」を提示しない。
 「提示しているように見える」事はあっても、ちゃんとした「プラン」として提示していない(ビジョンとしての提示のみ)。
 これで、まともな運営ができると胸を張っていえるのでしょうか?
 その辺り、もう少し批判する側の方も考えてもらいたいと思います。

(長くなりますし、この事ばかり書いている時間もないので今はここまで。
その2へ続きます。その2は夜にでもアップする予定です。)
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