2011-07-29
「戦略あっての戦術」であり、戦術から戦略が考えられる事はありえないし「局地的な勝利」の積み重ねで「戦略」での勝利を得ることは不可能だからだ。
何よりも「戦略的思考」これが最初に必要であり、すべてはこの「戦略」から考えるべきだろう。
実際、日経BPの記事にも、社長本人は意図してないのだろうが、それを思わせる内容が簡単にだが書かれている。
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>平田 地震でガラッと地面が揺さぶられました。しかし、後になって、お客様との関係も同時に揺さぶられたことに気づきました。集客をどこか別のところに丸投げしていたような旅館は、お客様と自分たちの間にあった旅行代理店も一緒に動いてどこかに行ってしまいましたので、お客様も一緒にどこかに消えてしまいました。そのような会社はなかなかお客様が戻ってきません。
(本文抜粋)
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私自身は、集客を旅行代理店に任せる事を「悪」だとは言わない。手法としてはありだと思う。
ただ問題は、旅館としての「顧客維持」をどのように「事業戦略」として考えていたのかだ。
「代理店が毎回連れて来る」ので大丈夫だというのであれば「代理店が連れて来なくなった場合」どのように対応するつもりだったのだろうか。
自分の旅館には永久に「代理店が客を連れて来る」と考えていたのだとすれば、明らかにそのような旅館は「戦略的」思考に問題があったと言えるだろう。
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まあ、最後の段落は「みんなで頑張ろう」的なもので書かれているので、本当にこの社長が「戦略的」に理解しているのかどうかは疑問だが、今回の件で言えば、「局地的な状況」に併せて安易に戦略変更をしなかった。
それが生き残った秘訣だと言えるだろう。
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### 当事務所(というより『私』)では、短期的な収入その他「目先の数字」での判断だけでなく、長期的視点に立った「その企業の存在意義」などを含めた「戦略的思考」により経営サポートを行なっています。 ###
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