宮崎ですら何もできなかったくせに
2011-03-22


東京で何かできると思うのか?

東国原氏が都知事選出馬表明「日本の元気を東京から」
産経新聞 3月22日(火)17時45分配信
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 前宮崎県知事の東国原英夫氏(53)は22日、都庁で記者会見し、4月の東京都知事選に出馬することを正式に表明した。東国原氏は「大都市圏の活力が地方を引っ張る。首都圏を元気にして、日本の元気を東京から発信する」と決意を述べた。
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 というか、東国原氏は「東京の力」を利用して「東京のために」何をしたいというのだろうか。

 東京都知事は「東京都」をよりよく治めるために据えられた首長であって「地方のため」に据えられた首長ではない。
 確かに地方を活性化させる事により波及効果として東京都も潤うという可能性はあるが、現在、多少なりとも東北地方太平洋沖地震の被害をこうむっている東京都が「自らの復興」より「地方の救済」を行なうかといえば、それはありえない。さらに、今後の対策も考えれば地方に回す力などほとんど無いと考えた方がいいだろう。
 更に言えば、もし「東京」より「地方」を優先するのであれば、その時点で東京都知事として失格だろう。

 そもそも「地方の力では無理」というが、それは「東京の力」を「地方に分配」してこなかった結果でしかない。東京の繁と栄は「地方からの搾取」「地方を見殺し」にしてきた結果にあるのだ。

 まあ、今までの「都知事」のこの行為を責める事はできない。
 むしろ「都知事」である以上、まずは自都市の繁栄を優先するのは当然だからだ。
 なぜなら彼らは「東京都」のための知事なのだから。

 地方自治体同士の協力体制とは言っても「東京都」にとってメリットが無ければ協力体制などありえないのは当然だろう。国家間であれ地方自治体どうしであれ「それぞれ独立した」団体どうしの連携というのは、そのようなものだ。
 企業同士の連携ですら当然の理屈だ。自分の企業が損して相手の企業が潤うだけなどという連携などありえない。
 今、損をしている企業があるとしても、それは長期的視点に立った場合、必ずどこかで何らかの利益が発生する事を見越した「先行投資」といえる類のものだろう。

 さて、東国原氏自身に戻るが、彼は東京都知事になって「東京のために」何をしたいのだろうか。
 彼の都知事になる理由を見るかぎり「東京のために」がほとんど無い。
 
 「東京」都知事というものを完璧に勘違いしているとしか言いようがない。

 そもそも 東京は宮崎と比べても人口も扱う金銭も桁違いだ。
 規模の大きさがあまりに違いすぎる状況で、、宮崎県知事ですらこなし切れなかった人間に東京都知事をこなし切れるはずがない。
「潤沢な資金があるから自分でも簡単にできる」
 そのような考え方は、勘違いにもほどがあるのではないだろうか。

「自分の政治理念」を実行するために「東京都」があるのではない。
「東京都」のために「自分の能力」を奉げるのが都知事だ。

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 ちなみに、今、色々な人が立候補しているが「東京都」のために活動する知事、まず「東京都民」の事を考えているか、という見方で見ると、残念ながら、新しい立候補者に該当者は誰もいない。せいぜい「石原現都知事」と「渡辺美樹氏」だけが「東京都のため」という見方で考えているといえるだろう。
 たとえ思想や方向性に多少問題があるとしても、彼らだけが、まず「東京都のための」知事としての視点で動いているのだ。

 「他の地方自治体の事」を考える前に、まず「自分の自治体の事」を考える。それが首長にまず必要な資質なのだが。

 残念ながら、日本の地方自治とは名ばかりのものが多いようだ。

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